情緒

 

 

毎日がとてものんびりと過ぎていく中で私は生き急いでいる。

病の診断をされ働けなくなって1年と2カ月。

生活に支障はないけれど、じわじわと焦燥感に蝕まれていく。

早く戻りたいと思うほどに、元に戻れるのか不安で仕方がなく、自分が自分ではなくなっていく感覚。

 

誰かいる時間だけが元の自分でいられる。

誰かと過ごす自分とひとりで居る自分はどちらが本物の自分なのか。

誤魔化しのためだけにただ誰かと話したい。可笑しいな。

強く生きたいと願った自分がこんなにも弱弱しく生きていることが嘘みたいでふわふわとした気分だ。

 

誰かが誰かに振るう言葉の暴力に怯えて自分の身に降りかかる火の粉を避けている。

 

あの、馬鹿みたいに熱くなっていた学生時代はどこへ消えたのだろうか。

情熱を注いでいた仕事への希望はもう無くなってしまったのかそれともまだ篝火のように小さく燃えているのかそれすらも分からなくなってしまった。

 

全てが夢であればいいのに。