日常

 

 

クーラーの効いた部屋で目が覚めた。

少しのどが渇いている。

昨日の飲み残しのお茶を飲み干す。

窓を開けてタバコを吸った。

今日は少し暑いなとぼんやりと雲を眺めた。

 

一階に降りて朝ご飯は何かと母親に聞く。

午前8時。

 

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田舎の空気にももう慣れた。

都会の喧騒とは違う虫たちの声。

近所の子供の声。

うるさいなと思いながらまたベッドに入る。

 

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午前11時。

また目が覚める。

空は少し曇り模様。

 

今日は何をしようか。

ギターを手に取り雑に歌う。

飽きた頃には正午になった。

 

家には誰もいない。

昼ご飯は何にしようか。

戸棚を開けて袋麵を見つける。

湯を沸かしてタイマーをかける。

 

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またタバコを吸った。

 

部屋に戻り天井を見る。

あんなところにシミがあるのに気付かなかった。

 

午後は何をしようか。

 

取り敢えず支度をして出かけてみる。

そういえば買いたいものがいくつかあった。

 

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帰路の途中でまた空を見てみる。

相変わらずの曇りだった。

そろそろ夏も終わりなのか。

 

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まだクーラーは必要かと思うくらいには蒸し暑い。

ギターを手に取る。

少し硬くなってきた指先。

ヒリヒリと痛みを感じる。

 

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夜は何をしようか。

ぼーっと過ごす一日でも時間は勝手に過ぎていく。

思うことは暇つぶし。

今日も一日が終わっていく。

時間は有限だというが私にとっては人生は長すぎる。

今日も同じことを考えた。

生活に意味を持たない今の日常は私を闇へと誘う。

 

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喜びも悲しみも痛みもすべて、

今の日常が続く限り意味を持たない。

 

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早く。早く 

大丈夫と言えるように。